カスタマーサポートや注文受付などの窓口では、担当者が通話やメッセージのやり取りを行いながら、顧客情報や受注データを複数の画面で行き来することが日常的です。AWSは2026年10月21日、クラウド型コンタクトセンターサービスであるAmazon Connect Customerの担当者ワークスペースにおいて、画面領域を有効に活用できる2種類のレイアウトの提供を開始したと発表しました。
今回案内されたのは、操作部の配置が刷新されたModernレイアウトと、従来の使い勝手を踏襲したClassicレイアウトです。管理者はチームが担当するチャネルの特性や、これまでの操作習慣に応じて適切な配置を選択できるようになりました。発表の詳細や提供条件は、AWSの公式発表であるAmazon Connect Customer launches two new layouts for agent workspaceで公開されています。
ModernとClassicの配置特性とチャネルによる違い

Modernレイアウトでは、受発信や保留などの通話操作コントロールがワークスペースの上部に配置されています。通話中に操作部が上へまとまることで、その下部に配置された各種アプリケーションを表示するための領域を広く確保できる構成です。さらに、チャットやメール、タスクといったテキスト中心の対応を行う際には、本文の読み書きを行うエリアが従来よりも縦横に広く確保される仕様となっています。
一方のClassicレイアウトは、既存のワークスペースに慣れた担当者に向けた配置です。対応するチャネルに合わせて操作コントロール領域が伸縮するほか、画面内の担当者支援アプリのサイズを変更できる柔軟性を備えています。AWSの案内では、操作部が上部にある外部の担当者デスクトップから移行してくるチームにはModernを割り当て、現在の操作手順に習熟しているチームにはClassicをそのまま使うといった運用分けが例示されています。
外部アプリの統合と業務フローの整理
今回のレイアウト更新は、担当者が扱うチャネルや業務手順に合わせて配置を整え、読み書きやツールへのアクセスをしやすくするものです。一方、Amazon Connect Customerの管理者ガイドでは、担当者が切り替える画面の数を減らす目的で、ワークスペース内にサードパーティ製アプリケーションを統合したり、手順を案内するガイド機能を組み込んで独自の視覚的な業務フローを構築できる仕組みが説明されています。
ただし、画面上に外部システムを表示できることと、問い合わせ情報と社内データが自動的に連携することは別です。顧客IDや注文番号の引き渡し、認証やAPIの接続などは個別に条件を調べる検討事項です。接続先や利用環境の仕様を確認したうえで、標準機能や設定で対応できる範囲と個別開発が必要な範囲を判断していく必要があります。
国内の問い合わせ窓口における動線の確かめ方
例えば、電話とメールの双方で受注後の問い合わせを受け付けている国内の卸売企業を想定してみます。担当者は顧客から注文番号を聞き取り、受注管理画面で出荷状況を調べ、回答を入力しながら対応履歴を残すという手順です。
このような業務では、まず普段の問い合わせ対応で「どの情報をどの順序で参照し、どこに入力しているか」を具体的に書き出してみることが有効です。そのうえで、検証環境を用いて同じ問い合わせ内容をModernとClassicの両方で再現し、電話応対時の受注画面の見通しや、メール対応時の長文の読みやすさを比較します。これにより、単なる好みの問題ではなく、入力の往復やスクロールの負荷が少ない配置を判断できます。
なお、今回の発表で新レイアウトの利用が可能と明記されたリージョンは、米国東部バージニア北部、米国西部オレゴン、ケープタウン、ソウル、シンガポール、シドニー、カナダ中部、フランクフルト、ロンドンです。東京リージョンはこの初期提供リストに含まれていないため、自社で利用中のインスタンスが稼働しているリージョンと照らし合わせ、適用可能な環境であるかを確認することが前提となります。
業務の整理とシステム連携のご相談
窓口担当者の負担を減らすためには、画面の配置選びだけでなく、既存の社内システムとどこまでデータをつなぐかの見極めが欠かせません。外部ツールに保管された注文情報や顧客履歴をどこまでワークスペース側と連動させるかによって、必要な設計や改修の規模が変わります。
デノフでは、Webサイト・業務システムの設計・開発・運用保守やAI活用支援を通じて、日々の業務動線の整理から既存システムとの連携要件の定義までを一貫して支援しています。問い合わせ窓口で扱う画面や入力先の整理、外部システムとのデータ接続範囲の検討でお困りの際は、デノフへの相談窓口よりお気軽にお問い合わせください。



